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急性リンパ性白血病基本情報

治療

寛解導入療法

寛解導入療法の基本と治療薬の選択

作用機序が異なる複数の抗がん剤を組み合わせる多剤併用療法が基本です。
単剤投与に比べ薬剤耐性白血病細胞の増殖を抑制でき、抗腫瘍効果を大きくし、副作用を分散・軽減できる利点があります。
どのような薬剤の組み合わせを使うのかは、まず、Ph染色体の有無で分類されます。

日本血液学会編. 造血器腫瘍診療ガイドライン 2018年版補訂版. 東京: 金原出版; 2020. p.61.

寛解導入療法の基本と治療薬の選択

須永真司著. 病態生理がわかればケアがわかるみるみるナットク血液疾患. 東京: 文光堂; 2011. p.103 を参考に作成

Ph陽性

若年者・高齢者 白血病細胞の増殖を抑える分子標的薬「チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)」を抗がん剤と併用します*1
小児 化学療法とともに、TKIを維持療法終了まで可能な限り中断なく投与します*2

Ph陰性

若年者・非若年者 思春期・若年成人(約30歳まで)の患者さんでは、 小児プロトコルが推奨されます。一方、一般成人(30~64歳)や高齢者(約55~60歳以上)の場合は、標準治療は 確立されておらず、開発段階にあります*1
小児 抗がん剤による多剤併用化学療法を4~5週間かけて行います。
ALLでは髄液中に白血病細胞を認めることが多いため、CNS予防治療として、メトトレキサートの髄注を行います。
また、寛解導入療法の終了直後からCNS再発予防治療および再寛解導入療法を含む寛解後強化療法を行います*3,4

1)日本血液学会編. 造血器腫瘍診療ガイドライン 2018年版補訂版. 東京: 金原出版; 2020. p.61.
2)日本小児血液・がん学会編. 小児白血病・リンパ腫 診療ガイドライン 2016年版. 2016. p. 9,13, 15, 19-20, 22-23.
3)日本小児血液・がん学会編. 小児白血病・リンパ腫 診療ガイドライン 2016年版. 2016. p. 9,13, 15, 19-20.
4)薄井紀子編. 急性リンパ性白血病(ALL)の基礎と臨床. 大阪: 医薬ジャーナル社; 2016. p.174-176.

『ビーリンサイト.jp』はアムジェンが運営する医療関係者向け情報サイトです。 こちらのページでは、治療の流れをお届けいたします。

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